夏がやって来た。
私は眼を閉じる。そうすると見えてくる。
私が吸血鬼になる以前、
そして天使にもなっていないはるか昔、
一人の青年に恋をした事があったのだ!
全てが輝いていた。物事はそれ自身が、
目的であるかの様に
存在を疑われる事は無かった。
だが、その時が遣ってきた、、、。
全てが夢の中の出来事だと気付く日が!
でもそれも悪くはなかった。
肉体の牢獄から開放される予感を持った時、
私は天使になれたから。
ああ!良い吸血鬼に会うまでは、、、。
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